炉(ろ)         [r11]

【用語の意味】

熱処理では加熱するための設備で「加熱炉」のこと。

【補足説明】
当社の加熱設備の一部を紹介します。この分類や呼び名は決まったものでなく、メーカーや当社などが勝手に名付けているもので統一性はありません。

台車炉【台車炉】
この炉は10トンまでの品物を1100℃まで加熱できる。大きな品物を処理するため、台車に乗せて装入する、都市ガスを利用した大気加熱炉です。熱源も都市ガス以外に灯油、重油、電気など様々です。
焼入れ時には炉から取り出して空冷、油冷、水冷などを行います。
バッチ炉【バッチ炉】
1回ごとに入れ替えるタイプをバッチ処理といい、横型タイプの炉を総称してバッチ炉と呼んでいます。
これは焼戻し炉で、700℃程度までの加熱が可能です。焼入れ炉では構造用鋼などの1000℃までのものやダイス鋼焼入れ用の1100℃程度までのもの、高速度工具鋼用のそれ以上の温度に加熱できるようにしている場合が多いようです。
加熱雰囲気も大気、窒素などの不活性ガス、真空などがあります。
ピット炉
【ピット炉】
バッチ炉に対して、縦型の炉をピット炉という。特に長尺品の焼入れでは吊り下げるなどで変形を少なくできるという特徴があります。
【真空炉】
油冷装置付き真空炉 加圧冷却真空炉
真空加熱式ピット炉
当社の鉄鋼熱処理用の真空炉には3種類のタイプがあります。左上は油冷装置を備えたもので、右上は一般的な窒素ガスによる冷却するもの、左は加熱時のみ真空にして炉外で冷やすタイプです。
上2つは炉内で冷却するので光輝状態で仕上がりますが、左のタイプは加熱中の脱炭を防ぐために真空を利用しているだけのものですが、熱処理後の仕上げ代は極端に小さくなります。
窒素ガスによる冷却するタイプは窒素を大量に流す加圧冷却という方法がとられます。油冷に近い冷却速度が得られますが、実際には変形しやすいなどの理由で、油冷と同様に冷却することはほとんどありません。1200℃など高温で焼入れする必要がある高速度鋼の焼入れなどもこのタイプの焼入れ炉で処理しています。

ガス窒化炉【ガス窒化炉】
アンモニアの変成ガスを加えて加熱することで窒化する。硫化水素ガスなどを入れる事で複合の窒化処理ができます。
【ソルトバス】
ソルトバスソルトバスの焼入れ風景
溶融塩をポットに入れて溶かしたところに品物を入れて加熱します。右は作業風景ですが、例えば、温度に応じていろいろなソルトバスを用意して熱処理をします。オーステンパーやマルクエンチなどのように、他の装置では難しい恒温処理ができるのが特徴です。


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